泌尿器科はどんな病気を診る科? 受診すべき症状をわかりやすく解説

院長ブログ

こんにちは!所沢いそのクリニック院長の磯野誠です。

「泌尿器科って、そもそも何を診てくれる科なの?」
外来でこのご質問をいただくことは、実は少なくありません。
内科や整形外科に比べると、泌尿器科は「行ったことがない」「なんとなく受診しづらい」と感じる方が多い診療科です。

しかし、泌尿器科が扱う症状はとても身近なものです。
夜中に何度もトイレに起きる、尿の勢いが弱くなった、健康診断で尿潜血やPSA高値を指摘された
——こうしたお悩みは、すべて泌尿器科の守備範囲です。

この記事では、泌尿器科がどんな病気を診る科なのか、どんな症状があれば受診すべきかを、できるだけ平易に解説します。

泌尿器科は「尿の通り道」と「前立腺」を診る科

泌尿器科が担当するのは、大きく分けて次の2つの領域です。

  • 尿路(尿の通り道):
    腎臓 → 尿管 → 膀胱 → 尿道。尿がつくられ、ためられ、排出されるまでの一連の経路です。
  • 男性生殖器:
    前立腺・精巣など、男性特有の臓器です。

尿路は男女共通の臓器ですから、泌尿器科は決して「男性だけの科」ではありません
膀胱炎や頻尿、尿もれといった症状はむしろ女性に多く、当院では女性泌尿器科として女性の患者さんの診療にも力を入れています

もうひとつの特徴は、泌尿器科が「検査から診断、治療、その後の経過観察まで、ひとつの科で一貫して診られる」ことです。
たとえば血尿の原因を調べ、膀胱がんが見つかれば治療方針を立て、治療後のフォローまで同じ視点で診ていく——この一貫性は、患者さんにとって大きな安心材料になります。

当院が特に力を入れている5つの病気

泌尿器科の病気は多岐にわたりますが、当院では地域の外来診療で特にご相談の多い、次の5つの領域を診療の柱としています。

① 前立腺がん —— 日本人男性に最も多いがん

前立腺がんは、現在日本人男性が罹患するがんの中で最も患者数の多いがんです。
初期にはほとんど症状がなく、血液検査(PSA検査)でしか早期発見の手がかりが得られないのが最大の特徴です。

幸い、早期に見つかれば治療成績のよいがんでもあります。
50歳を過ぎたら(ご家族に前立腺がんの方がいる場合は45歳ごろから)、一度PSA検査を受けることをおすすめします。
当院では健康診断へのPSA追加オプションもご用意しています。
また、健診でPSA高値を指摘された方の精密検査のご相談も承っています。

② 夜間頻尿 —— 「年のせい」で片づけない

夜間、排尿のために1回以上起きる状態を夜間頻尿と呼びます。
頻度の高い症状である一方、「年齢のせいだから仕方ない」と受診されない方が非常に多い症状でもあります。

しかし夜間頻尿の原因は、前立腺肥大症や過活動膀胱といった泌尿器の病気だけでなく、水分の摂り方、睡眠時無呼吸症候群、心臓や腎臓の機能など多岐にわたります。
原因を切り分ければ、生活指導だけで改善するケースも少なくありません。夜間の転倒・骨折リスクや睡眠の質にも直結する症状ですので、ぜひ一度ご相談ください。

③ 血尿 —— 膀胱がんの最初のサインかもしれない

目で見てわかる血尿(肉眼的血尿)は、たとえ1回きりで痛みがなくても、必ず受診していただきたい症状です。
痛みのない血尿は膀胱がんの代表的な初発症状だからです。

また、健康診断の尿検査で指摘される「尿潜血陽性」も、尿路結石や腎臓の病気、まれにがんが隠れていることがあります。
「症状がないから」と放置せず、超音波検査や尿の精密検査で原因を確認しておきましょう。

④ 尿路結石 —— 激痛の前に、再発予防まで

背中からわき腹にかけての突然の激痛で救急受診されることの多い病気ですが、実は無症状のまま健診の超音波検査などで偶然見つかる結石も多くあります。
結石は再発率の高い病気であり、水分摂取や食生活の見直しを含めた再発予防が重要です。当院では結石の診断・治療方針のご相談から、砕石治療が必要な場合の連携病院へのご紹介、再発予防の指導まで対応しています。

⑤ 過活動膀胱 —— 急な尿意・トイレの回数にお困りの方へ

「急に我慢できないほどの尿意が来る」
「トイレが近くて外出がおっくう」
——こうした症状は過活動膀胱の可能性があります。男女を問わず加齢とともに増える病気ですが、内服薬や行動療法で症状の改善が十分に期待できます。尿もれを伴う場合も、恥ずかしがらずにご相談ください。

そのほかに泌尿器科で診る主な病気

  • 膀胱炎・腎盂腎炎などの尿路感染症:
    排尿時の痛み、残尿感、発熱。特に女性に多く、繰り返す膀胱炎のご相談も承ります。
  • 前立腺肥大症:
    尿の勢いの低下、出始めるまでに時間がかかる、残尿感。50代以降の男性に多い病気です。
  • PSA高値・尿潜血など健診異常の精密検査:
    健康診断の結果票をお持ちのうえご来院ください。

こんな症状があれば泌尿器科へ —— 受診の目安チェックリスト

  • 夜中にトイレに1回以上起きる
  • 尿に血が混じった(1回だけでも)
  • 健康診断で尿潜血・PSA高値・腎機能低下を指摘された
  • 急にがまんできない尿意に襲われる/トイレが近い
  • 尿の勢いが弱い、出始めるまで時間がかかる、残尿感がある
  • 排尿時に痛みがある、膀胱炎を繰り返す
  • くしゃみや運動で尿がもれる
  • 背中やわき腹の痛みを繰り返す

ひとつでも当てはまる方は、一度泌尿器科の受診をおすすめします。
初診で行うのは問診・尿検査・超音波検査・採血が中心で、いずれも体への負担が少ない検査です。

「内科と泌尿器科、どちらに行けばいい?」と迷ったら

頻尿ひとつをとっても、原因が糖尿病(内科)のこともあれば、前立腺肥大症(泌尿器科)のこともあります。
当院は内科と泌尿器科を併設しているため、「どちらの科の病気かわからない」段階でご相談いただいても、必要な検査を組み合わせて原因を探すことができます。
生活習慣病の管理と排尿の悩みを一か所で診られるのは、当院の強みのひとつです。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 泌尿器科は男性しか受診できませんか?

A. いいえ。膀胱炎・頻尿・尿もれなど、泌尿器の症状は女性にも非常に多くみられます。
当院は女性泌尿器科の診療も行っており、女性の患者さんも多数受診されています。

Q. 健康診断で尿潜血やPSA高値を指摘されました。泌尿器科を受診すべきですか?

A. はい、受診をおすすめします。尿潜血は膀胱がんや尿路結石、PSA高値は前立腺がんが隠れている可能性のあるサインです。
多くの方は精密検査で異常なしと判明しますが、放置せず一度調べておくことが大切です。

Q. 夜中にトイレに起きるのは年齢のせいだと思って我慢しています。受診する意味はありますか?

A. あります。夜間頻尿の原因は加齢だけではなく、前立腺肥大症・過活動膀胱・水分の摂り方・睡眠時無呼吸症候群・心臓や腎臓の病気など多岐にわたります。
原因に応じた対策で改善が期待できます。

Q. 泌尿器科の初診では何をしますか?恥ずかしい検査はありますか?

A. 初診では問診・尿検査・必要に応じて超音波(エコー)検査や採血を行うのが一般的です。
いずれも痛みの少ない検査で、症状をうかがったうえで必要な検査だけをご提案します。

Q. 所沢市外からでも受診できますか?

A. もちろん可能です。東所沢の当院には、所沢市をはじめ入間市・狭山市・東村山市・清瀬市・富士見市・ふじみ野市・川越市など近隣エリアからも多くの患者さんにご来院いただいています。遠方ですと、茨城県・神奈川県・静岡県からも当院Youtubeをご覧になって受診される患者さんがいらっしゃいます。

この記事を書いた人
院長 磯野誠

 
略歴
・防衛医科大学校卒業 医師免許取得
・研修医(防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院)
・陸上自衛隊武山駐屯地医務室(神奈川県横須賀市)で総合診療に従事
・専修医(防衛医科大学校病院)で泌尿器科診療に従事
・陸上自衛隊善通寺駐屯地医務室(香川県善通寺市)で総合診療に従事
・防衛医科大学校医学研究科
・デュッセルドルフ大学泌尿器科学講座(ドイツ連邦共和国)で泌尿器科がんの研究に従事
・陸上自衛隊第11旅団司令部(北海道札幌市)医務官
・恵佑会札幌病院泌尿器科、札幌医科大学病理学第一講座で泌尿器科がんの診療・研究に従事
・我孫子東邦病院泌尿器科で女性泌尿器科・前立腺肥大症・尿路結石の診療に従事
・所沢いそのクリニック開院

資格・所属学会
・医学博士
・日本泌尿器科学会 専門医・指導医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター(手術指導医;前立腺・膀胱、仙骨膣固定術)
・日本内視鏡外科学会 技術認定医
・日本透析医学会
・日本生殖医学会
・日本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医
・ボトックス講習・実技セミナー(過活動膀胱・神経因性膀胱)修了
・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア講習修了
・臨床研修指導医

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