のどの痛み(咽頭痛)は、のどに炎症が起こっているサインです。のどは外界と直接接する部分であり、呼吸や飲食などによって粘膜が刺激を受けやすい場所です。粘膜は刺激を受けると、体を守るために炎症反応を引き起こし、赤くなったり、腫れたりします。この結果、飲み込むときの痛みや乾燥感、異物感、発熱などの症状が現れます。
のどの痛みの原因
のどの痛みを引き起こす原因はさまざまです。以下に主な原因を挙げます。
1. ウイルス感染
RSウイルス、ライノウイルス、コロナウイルスなどが原因となるウイルス性咽頭炎は、一般的な「かぜ」の症状として発症します。
2. 細菌感染
A群β溶連菌(溶連菌)による咽頭炎は、小児に多いですが、成人でも発症します。この感染症は抗菌薬での治療が可能であり、適切な治療により将来の急性リウマチ熱の発症を予防することができます。
3. アレルギー
アレルギー性鼻炎(花粉症)による炎症がのどまで波及して、のどの痛みやかゆみを引き起こすことがあります。
4. 胃食道逆流症
胃酸が逆流してのどの粘膜を刺激することにより、のどの痛みが生じます。この症状は食後や横になったときに悪化することが多いです。
5. 環境要因
空気の乾燥、寒い/熱い空気、ホコリ、喫煙、飲酒なども、のどの痛みを引き起こす要因となります。
6. その他の要因
強い声を出す、長時間の会話、カラオケなど、声帯を酷使することも原因となります。
のどの痛みの治療方法
のどの痛みの治療は、原因に応じて異なりますが、一般的な対策と治療法について説明します。
1. ウイルス性咽頭炎の治療
多くのウイルス性咽頭炎はご自身の免疫力により自然に治癒します。十分な休養と水分補給が重要です。のどを乾燥させないようにするために、加湿器を使用したり、温かい飲み物を摂取したりすることが有効です。
2. 細菌性咽頭炎の治療
A群溶連菌による咽頭炎の場合、抗菌薬が使用されます。治療により、症状の改善と将来の合併症の予防が期待できます。
3. アレルギーの治療
アレルギー性鼻炎によるのどの痛みには、抗ヒスタミン薬やステロイドの点鼻薬が使用されます。また、アレルゲンの回避も重要です。
4. 胃食道逆流症の治療
胃酸の逆流を防ぐために、生活習慣の改善(食事内容の見直し、食後すぐに横にならないなど)や、胃酸を抑える薬などが用いられます。
5. 環境要因の対策
喫煙を避け、飲酒を控え、空気の乾燥を防ぐために加湿器を使用することが推奨されます。また、マスクを着用することで、ホコリや寒い空気からのどを守ることができます。
早急に受診が必要な症状
以下の症状がある場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。特に呼吸困難がある場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。
- 唾液が飲み込めないほどの痛みがある
- 呼吸が苦しく、ヒューヒューと音がする
- くもった声になる
- 口を閉じにくい
- 38℃以上の高熱や悪寒、ひどいだるさ、意識状態の悪化
のどの痛みを予防するためのチェックポイント
次のような症状の有無を確認する
- のどの痛みの程度
- どんなときに痛みが強くなるか
- 痛むのは片側だけか、両側か
- 発熱の有無
- せきや鼻水、痰の有無
- 吐き気や下痢などの消化器症状の有無
- 以前に同じような症状があったか
- その他、気になる症状(口が閉じにくい、発疹、体重減少、味覚異常、脱力感など)
- 意識は正常か
次のような環境要因を確認する
- のどの粘膜を刺激する要因の有無(喫煙、飲酒、空気の乾燥、寒い/熱い空気、ホコリなど)
- 水分の摂取状況
- 現在患っている病気の有無
- 飲んでいる薬やサプリメントの種類
まとめ
のどの痛みは日常生活においてよくある症状ですが、ほとんどの場合、適切な対策と治療により快方に向かいます。上記の症状や原因を参考にし、適切なケアを行ってください。また、症状が重い場合や心配な場合は、医療機関を受診するようにしてください。
