健康診断などで「コレステロール値が高めですね」と指摘され、脂質異常症（高脂血症）を疑われた方は少なくありません。脂質異常症は、動脈硬化の進行を早める大きな要因となることが知られています。動脈硬化が進むと、将来的に心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすくなるため、早期の予防や治療が欠かせません。
動脈硬化とは
動脈硬化とは、血管の壁が硬くなり弾力を失った状態のことを指します。動脈は、心臓から全身へ血液を送り出すために常に伸び縮みを繰り返していますが、加齢や生活習慣の影響などで徐々に硬く変化してしまいます。
このような動脈の加齢変化自体は、年齢を重ねれば誰にでも起こります。しかし、血中脂質の異常や喫煙、高血圧などの要因が重なると、実年齢以上に血管が硬くなり、動脈硬化が加速することがわかっています。
脂質異常症とは
脂質異常症とは、血液中の脂質（主にコレステロールや中性脂肪）の値が異常になる病態を指します。健康な体を維持するためには、これらの脂質が一定のバランスを保っていることが重要です。
原因
脂質異常症の原因は多岐にわたります。「生活習慣の乱れ」が主な原因とされており、特に不規則な食生活・運動不足・喫煙・過度のアルコール摂取などが挙げられます。また、遺伝的要因も関係しております。
影響
コレステロールや中性脂肪の数値が高い場合、心血管疾患のリスクを高めます。動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる病気の原因となることがあります。
対処法
脂質異常症の管理には、食生活の見直し・定期的な運動・適切な体重の維持・禁煙・節酒など、生活習慣の改善が基本となります。また、状況に応じて医師の指導のもと、薬物療法が必要となることもあります。
当院のアプローチ
当院では、一人ひとりの生活習慣や病歴に合わせた個別化医療の提供を目指しております。脂質異常症に対しては、栄養指導や運動療法のサポート、必要に応じた薬物療法の処方を行っております。また、定期的なフォローアップを通じて、患者さま一人ひとりの状態に合わせた適切なケアを行っています。
「健康診断でコレステロールの数値が高い」と言われた場合、それは脂質異常症のサインかもしれません。この状態を正しく理解し、適切な対処を行うことが、より健康で充実した人生への第一歩となります。当院は、皆さまの健康な未来のために、最適な医療サービスを提供することを使命としています。
