尿もれ(尿失禁)

尿漏れとは、意図せずに尿が漏れてしまう状態のことを指し、一般的には「尿失禁」とも呼ばれます。軽度の場合は数滴程度の漏れから、重度になると完全に失禁してしまうこともあります。尿漏れは特に女性に多く見られますが、男性にも起こる可能性があります。

尿漏れについて

尿漏れの原因

尿漏れの原因には、以下のようなものがあります。

加齢による筋力低下:年齢と共に骨盤底筋や尿道括約筋などの筋肉が弱くなり、尿漏れの原因となることがあります。適度な運動や骨盤底筋のトレーニングが効果的です。

妊娠・出産による骨盤底筋の損傷:妊娠や出産により骨盤底筋や尿道括約筋が損傷し、尿漏れの原因となることがあります。産前産後の適切なケアや骨盤底筋トレーニングが重要です。

膀胱炎などの病気:膀胱炎や腎臓疾患により膀胱の収縮力が低下し、尿漏れが起こることがあります。これには適切な治療が必要です。

薬の副作用:利尿剤や抗うつ薬などの薬の副作用として尿漏れが発生することがあります。薬の使用方法を確認することが大切です。

生活習慣の乱れ:過剰な喫煙・飲酒、運動不足、便秘などの生活習慣の乱れが尿漏れの原因となることがあります。生活習慣の改善が求められます。

その他にも、脊髄損傷や神経障害、前立腺肥大症などが原因となることもあります。尿漏れの治療法には、生活習慣の改善やトレーニング、薬物療法、手術などがあり、原因によって適切な治療法を選ぶことが重要です。正確な診断を受けることで、最適な治療が受けられます。

尿漏れの原因

尿漏れの種類と症状について

尿漏れには様々な種類と症状があります。それぞれの詳細を以下に説明します。

1) 腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、体を起こすなどの動作により腹圧が急激に上昇することで尿が漏れてしまう状態です。特に女性に多く見られ、骨盤内の臓器を支える筋肉や靭帯が弱まることで発生します。出産や加齢、肥満なども腹圧性尿失禁の原因となります。

2) 切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、急に強い尿意を感じてトイレに行く前に漏れてしまう状態です。膀胱の収縮力が過剰になることや、膀胱の容量が減少することが原因です。前立腺肥大症や膀胱炎などの疾患が関連することが多く、高齢者に多く見られます。

3) 溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

溢流性尿失禁は、膀胱から尿が溢れ出る状態を指します。尿道収縮筋の機能が低下し、膀胱が完全に空にならないために発生します。前立腺肥大症、脊髄損傷、神経筋疾患などが主な原因です。治療には、原因に応じた薬物療法や手術、リハビリテーションが含まれます。

4) 機能性尿失禁

機能性尿失禁は、膀胱や尿道の機能障害により、尿のコントロールが難しくなる状態です。脳や脊髄の障害、糖尿病、膀胱炎、薬物の副作用、ストレスやうつ病などが原因となることがあります。治療には、原因に応じた薬物療法、生活習慣の改善、リハビリテーションが行われます。

尿漏れの種類や症状を正確に理解し、適切な治療を受けることが重要です。

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この記事を書いた人
院長 磯野誠

 
略歴
・防衛医科大学校卒業 医師免許取得
・研修医(防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院)
・陸上自衛隊武山駐屯地医務室(神奈川県横須賀市)で総合診療に従事
・専修医(防衛医科大学校病院)で泌尿器科診療に従事
・陸上自衛隊善通寺駐屯地医務室(香川県善通寺市)で総合診療に従事
・防衛医科大学校医学研究科
・デュッセルドルフ大学泌尿器科学講座(ドイツ連邦共和国)で泌尿器科がんの研究に従事
・陸上自衛隊第11旅団司令部(北海道札幌市)医務官
・恵佑会札幌病院泌尿器科、札幌医科大学病理学第一講座で泌尿器科がんの診療・研究に従事
・我孫子東邦病院泌尿器科で女性泌尿器科・前立腺肥大症・尿路結石の診療に従事
・所沢いそのクリニック開院

資格・所属学会
・医学博士
・日本泌尿器科学会 専門医・指導医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター(手術指導医;前立腺・膀胱、仙骨膣固定術)
・日本内視鏡外科学会 技術認定医
・日本透析医学会
・日本生殖医学会
・日本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医
・ボトックス講習・実技セミナー(過活動膀胱・神経因性膀胱)修了
・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア講習修了
・臨床研修指導医

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