初めての女性泌尿器科!診療の流れとポイントを徹底解説

院長ブログ

こんにちは!所沢いそのクリニック院長の磯野誠です。

「泌尿器科の診察ってどんな感じ?」
「デリケートな部分を見られたり、触られたりするのでは……」
そんな不安から受診をためらっている女性は少なくありません。
結論から申し上げると、泌尿器科の受診は他の診療科の受診とほとんど変わりません
診療の中でデリケートな部分を拝見する機会は、実際にはほとんどありません。
この記事では、女性の泌尿器科受診の流れ(受付〜問診〜検査〜治療)と、受診前に知っておくと安心なポイントをわかりやすく解説します。

受付・問診票の記入

泌尿器科クリニックに来院して最初に行うのは、受付と問診票の記入です。
初診の場合、まず受付で登録を行い、問診票をお渡しします。

問診票には、次のような内容を記入していただきます。

  • 今の症状(例:排尿時に痛む、トイレが近い など)
  • これまでにかかった大きな病気、入院・手術の経験
  • 現在治療中の病気
  • 定期的に服用しているお薬

最近は、当院を含め多くのクリニックでWeb問診を導入しています。
スマートフォンやパソコンから予約する際に、あらかじめ症状や服用中のお薬を入力できるため、来院後の待ち時間短縮にもつながります。

問診(医師との対話)

受付と問診票の記入が終わったら、診察室にお呼びして医師による問診を行います。医師は問診票を見ながら、次のようなことを詳しくお聞きします。

  • 症状はどの程度か
  • いつから始まったか
  • どんなときに症状が出るか

患者さんの症状を具体的にお聞きすることで、医師は「どんな病気が考えられるか」「今どのような状態なのか」を絞り込んでいきます。
問診は診断の土台となる、とても大切なステップです。

身体診察 いきなり陰部を見せることはほとんどありません

問診が一通り終わった後、必要に応じて身体所見(体の診察)を取らせていただきます。
順番はケースバイケースで、診察の前に先に検査へご案内することもあります
たとえば排尿時の痛み(排尿痛)がある場合は膀胱炎が疑われるため、「先に尿検査を済ませてきてくださいね」とお伝えすることがあります。

身体診察の内容は、症状に応じて次のようなものです。

症状 診察内容の例
お腹が痛い 診察台に横になっていただき、お腹を触診したり、聴診器でお腹の音を聴いたりします
腰・背中が痛い 背中を軽く叩いて、響く痛みがないかを確認します
骨盤臓器脱(腟から膀胱や子宮が下がってくる病気)が疑われる 診察室とは別の場所で、看護師同席のもと拝見します
ポイント:泌尿器科を受診された患者さんに対して、いきなり「陰部を見せてください」とお願いすることは基本的にありません。
骨盤臓器脱のように診察が必要な場合でも、プライバシーに配慮した環境で、看護師と一緒に拝見しますのでご安心ください。

検査

問診と身体診察が終わった後は、必要に応じて検査を行います。
泌尿器科で行う主な検査は次のとおりです。

検査 内容・対象
尿検査 泌尿器科で最も頻繁に行う検査です。膀胱炎や血尿の有無などを調べます
超音波(エコー)検査 腎臓・膀胱などを体の外から痛みなく観察します
CT検査 尿管結石・腎結石など、尿の通り道に石ができる病気が疑われる場合
膀胱鏡検査(膀胱の内視鏡検査) 目で見える血尿(肉眼的血尿)がある場合など

いずれも、体への負担がなるべく少ない検査から段階的に進めていきます。

診断と治療

問診・身体診察・検査である程度の情報がそろうと、医師は「どんな病気か」「どんな状態か」を把握できます。これが診断です。
診断の結果をもとに、患者さんが今より良い状態になるための方法をご提案するのが治療です。

治療の方法は病気によって異なります。代表的な例を挙げます。

  • 膀胱炎:基本的に抗菌薬による治療を行います
  • 過活動膀胱(尿意を我慢するのが難しい病気):お薬に加えて、生活上の注意点や体操などをお伝えする行動療法を行うこともあります
  • 膀胱がんが疑われる場合:手術が必要となるため、適切な医療機関へ紹介状を作成し、ご紹介します

受診前のポイント トイレは我慢してきてください

受診前は、できるだけ膀胱に尿をためた状態でお越しください。

理由は2つあります。

  1. 泌尿器科では基本的に尿検査を行うため、来院時に採尿できるとスムーズです
  2. 超音波(エコー)検査は、膀胱に尿がある程度たまった状態のほうが、膀胱の中をきれいに観察できます

「来院直前にトイレを済ませてしまった」という場合でも検査自体は可能ですが、お待ちいただく時間が長くなることがあります。

受診が1回で終わらない理由

泌尿器科の受診は、1回で終わることは多くありません
多くの場合、初回に治療方針をお伝えした後、何回かフォローのための受診をおすすめしています。

かぜのような症状であれば「お薬を出して、良くなったら終わり」が一般的ですが、泌尿器科の病気は治療がきちんと効いているかを確認する必要があるからです。
中途半端にお薬だけ出して治療を終えてしまうと、完全に治りきらず、かえって病気をこじらせてしまうことがあります。

当院では、患者さんがきちんと治ったことを確認したうえで治療終了とする流れを大切にしています。もちろん、不要な治療をだらだらと続けることは決してありません

よくあるご質問(FAQ)

Q. 女性が泌尿器科を受診すると、毎回デリケートな部分を見られますか?

A. いいえ。実際の診療で拝見する機会はほとんどありません。骨盤臓器脱の診察など必要な場合に限り、診察室とは別の場所で看護師同席のもと行います。

Q. 受診前に準備しておくことはありますか?

A. トイレを我慢して、膀胱に尿をある程度ためた状態でお越しください。尿検査・超音波検査がスムーズに行えます。Web問診をご利用いただくと、来院後の流れもより円滑です。

Q. どんな症状なら泌尿器科を受診すべきですか?

A. トイレが近い(頻尿)、排尿時の痛み、尿もれ、血尿、残尿感、腟から何かが下がってくる感じ(骨盤臓器脱)などがあれば、お早めにご相談ください。

Q. 受診は1回で終わりますか?

A. 多くの場合、治療効果を確認するために何回かのフォロー受診をおすすめしています。きちんと治ったことを確認して治療終了とします。

まとめ 泌尿器科の受診は、他の診療科と変わりません

今回は、女性の泌尿器科受診がどのような流れで行われるかを解説しました。

  • 受付・問診票 → 問診 → (必要に応じて)身体診察 → 検査 → 診断・治療という流れで進みます
  • デリケートな部分を拝見する機会はほとんどなく、必要な場合も看護師同席のもとプライバシーに配慮して行います
  • 受診前は膀胱に尿をためてきていただくとスムーズです

「泌尿器科の受診がとても心配」「不安で足が向かない」という方でも大丈夫です。現在の医療は、患者さんの精神的・身体的負担がより少なくなるよう進歩しています。どうぞ安心してご相談ください。

この記事を書いた人
院長 磯野誠

 
略歴
・防衛医科大学校卒業 医師免許取得
・研修医(防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院)
・陸上自衛隊武山駐屯地医務室(神奈川県横須賀市)で総合診療に従事
・専修医(防衛医科大学校病院)で泌尿器科診療に従事
・陸上自衛隊善通寺駐屯地医務室(香川県善通寺市)で総合診療に従事
・防衛医科大学校医学研究科
・デュッセルドルフ大学泌尿器科学講座(ドイツ連邦共和国)で泌尿器科がんの研究に従事
・陸上自衛隊第11旅団司令部(北海道札幌市)医務官
・恵佑会札幌病院泌尿器科、札幌医科大学病理学第一講座で泌尿器科がんの診療・研究に従事
・我孫子東邦病院泌尿器科で女性泌尿器科・前立腺肥大症・尿路結石の診療に従事
・所沢いそのクリニック開院

資格・所属学会
・医学博士
・日本泌尿器科学会 専門医・指導医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター(手術指導医;前立腺・膀胱、仙骨膣固定術)
・日本内視鏡外科学会 技術認定医
・日本透析医学会
・日本生殖医学会
・日本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医
・ボトックス講習・実技セミナー(過活動膀胱・神経因性膀胱)修了
・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア講習修了
・臨床研修指導医

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