こんにちは、院長の磯野 誠です。
「最近、なんとなく体が重い……」
「しっかり寝たはずなのに、午前中からあくびが出る」
そんな不調を感じたとき、「仕事が忙しいから」、「もう若くないから」と自分を納得させていませんか?実はその疲れ、年齢のせいではなく、寝ている間に呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が原因かもしれません。
「睡眠時無呼吸症候群=いびき」というイメージが強いですが、実はいびきをかかないタイプの方や、自分では気づけない意外な症状に悩まされている方がたくさんいらっしゃいます。
今回は、見逃してはいけない「10個の早期サイン」を詳しく解説します。
そもそも「睡眠時無呼吸症候群」とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。大きく分けて3つのタイプがあります。
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閉塞型: 喉の筋肉が緩み、空気の通り道が塞がる最も多いタイプ。
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中枢型: 脳から「呼吸しろ」という指令がうまく出なくなるタイプ。
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混合型: 上記2つの両方が混ざったタイプ。
「ただ眠りが浅いだけ」と放置すると、高血圧や心臓病、脳卒中のリスクを高める恐れがあります。まずは、あなたの体に以下のようなサインが出ていないかチェックしてみてください。
いびき以外に見逃せない「10個のサイン」
1. 朝起きた瞬間の「頭痛」
朝、起きたときに頭が重かったり、締め付けられるような痛みはありませんか? 無呼吸状態は、いわば「一晩中、酸素の薄い高い山に登っている」ようなもの。脳が低酸素状態になることで血管が拡張し、特有の頭痛を引き起こすことがあります。
2. 日中の強烈な眠気・疲労感
「会議中に意識が飛びそうになる」「運転中にヒヤッとした」という経験がある方は要注意です。睡眠が細かく分断されているため、脳も体も回復できていません。
3. 感情のコントロールが難しくなる
「最近、些細なことでイライラする」「以前よりやる気が出ない」。 これ、実は性格の問題ではなく、慢性的な睡眠不足による脳のオーバーヒートかもしれません。
4. 集中力・記憶力の低下
「仕事のミスが増えた」「さっき聞いた話を忘れる」。 これらを「年齢のせい」と片付ける前に、睡眠の質を疑ってみましょう。脳が休めていないと、本来のパフォーマンスは発揮できません。
5. 性欲の低下・ED症状
意外かもしれませんが、ホルモンバランスにも影響を及ぼします。慢性疲労によりエネルギーが回らなくなったり、血管へのダメージからED(勃起不全)の原因になったりすることもあります。
6. 季節に関係ない「ひどい寝汗」
無呼吸から呼吸を再開しようとする際、交感神経が激しく働きます。体には強いストレスがかかり、自律神経の乱れから大量の発汗を招くことがあります。
7. 薬を飲んでも下がりにくい「高血圧」
寝ている間に血圧が下がらないため、心臓や血管に負担がかかり続けます。血圧の薬が効きにくい場合、その背景に無呼吸が隠れているケースは非常に多いのです。
8. 夜中に何度もトイレに立つ(夜間頻尿)
「心臓が苦しいから、尿を出して水分を減らそう」というホルモンが分泌されるため、夜間に尿が作られやすくなります。加齢による前立腺の問題だと思っていたら、実は無呼吸だったという方も珍しくありません。
9. 「ガッ!」と息を吸って目が覚める
酸素不足を察知した脳が、無理やり呼吸を再開させようとする動作です。ご家族から「苦しそうに息を吸っていたよ」と指摘されたら、それは体からのSOSです。
10. 頻繁に目が覚める・熟睡感がない
目が覚める明確な理由がなくても、脳は無呼吸のたびに「覚醒」に近い状態になっています。朝起きて「あぁ、よく寝た!」と思えないのは、質が著しく低下している証拠です。
まとめ:体からのSOSを無視しないでください
今回ご紹介した10個のサイン。もし複数当てはまるものがあれば、一度専門の医療機関で検査を受けることをおすすめします。
自宅で寝るだけで受けられる簡単な簡易検査もあります。
「病気かどうか白黒はっきりさせる」だけでも、将来の大きな病気を防ぐ第一歩になります。
睡眠を整えることは、人生の質(QOL)を劇的に変える投資です。
諦める前に、まずはご自身の「眠り」を振り返ってみませんか?

